2019年1月13日日曜日

エナメル質形成不全って

エナメル質形成不全の永久歯を持つお子さんが、最近増えている様に感じます。
エナメル質形成不全とは、読んで字の如くエナメル質形成が弱く、歯質が脆い為、明らかに虫歯になりやすい状態です。

治療は歯牙全体のエナメル質が脆い中で、
本当に歯として使えない部分を最低限除去していきます。
より丁寧に時間かけて治療していき、中々苦労します^_^。
    

赤ちゃんが誕生直前の母の子宮内、若しくは誕生後に、
何らかの原因により発生します。

ある記事では、富山大学の研究でエナメル質形成不全の割合は西日本で高く、東日本で低い傾向があるとの事です。

原因として、母の感染症・抗生物質服用、栄養障害などが挙げられていますが、西高東低の地域差が発生する要因の解明が進み、予防策の確立が待たれます。

全身的な原因(栄養障害など)の場合には、同時期に形成される歯牙が複数 形成不全になるケースも少なくなく、
できるだけ虫歯になり状態が悪化する前に治療をしていきたい所です。

以下記事の引用です。


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小児エナメル質形成不全の有病率、地域間差は最大約2.4倍-富山大
 富山大学は11月26日、小児のエナメル質形成不全の割合は、西日本で高く、東日本で低い、“西高東低”の分布を示すことを明らかにしたと発表した。この研究は、同大地域連携推進機構地域医療保健支援部門と日本小児歯科学会の共同で行われたもの。研究成果は、「Environmental Health and Preventive Medicine」に掲載された。
 永久歯の奥歯(第一大臼歯)と前歯(中切歯)のエナメル質は、出生直前後の時期に形成される。エナメル質形成不全では、歯の色が変化する審美的な問題や、むし歯になりやすいという問題があり、近年注目を集めている。しかし、全国規模の調査で、このエナメル質形成不全を持つ小児の割合(有病率)や、その地域間の差は明らかになっていなかった。
 今回の調査は、日本小児歯科学会臨床研究推進委員会が、2015年10月から、2018年1月の間に、全国47都道府県の388歯科施設の協力を得て行ったもの。対象者は、7歳から9歳の健常児童4,985人で、日本小児歯科学会認定小児歯科専門医による診察と質問票を用いて実施し、エナメル質形成不全の情報などが完全であった4,496人を分析の対象とした。
 分析の結果、エナメル質形成不全の有病率は、日本全体で19.8%であった。地域別では、北海道(14.0%)、東北(11.7%)、関東信越(18.5%)、東海北陸(19.3%)、近畿(22.3%)、中国(19.8%)、 四国(28.1%)、九州(25.3%)であり、全体として西高東低の地域差が認められた。最も高い四国は、最も低い東北の2.4倍になる。
 エナメル質形成不全は、妊娠中から乳幼児期までの歯の形成時期の種々の要因によって起こるとされており、乳歯の形成不全は早産や栄養障害、妊娠中の抗生物質の服薬などが、永久歯の形成不全は感染症、栄養障害、乳歯のむし歯や外傷などが考えられる。研究グループは、「今後、エナメル質形成不全の西高東低の地域差が発生する背景について、詳細な研究が望まれる」と述べている。